迎春
昨年は大変お世話になり、どうもありがとうございました。
今年も共に聞法精進させていただきたく、
何とぞよろしくお願いいたします。
さて、最近よく所得格差が広がっているといわれます。
みんなの平均年収が下がって、
ほとんどの人が貧しくなってきているのに、
お金持ちはますますお金持ちになっている、
ということです。
収入の「二極化」が進んでいる、ということです。
収入の二極化だけではありません。
インターネットやスマホができると、
それらを使える人と使えない人で、
情報格差も広がっているといわれます。
インターネットを
使える人は、どんどん知識が増えていき、
使えない人は、置いてきぼりになる、
ということです。
このメールを読まれている方は、もちろん
ますます情報や知識を増やして行かれる方々であることは
言うまでもありません。
このような最近のできごとからひるがえって、
生きる意味が明らかにされている仏教は、
2600年前にお釈迦さまがインドで説かれています。
日本に入ってきてからだけでも、
かれこれ1500年が経っています。
……それだけ時間が経つと、二極化が進みきっています(笑)
例えば、専門家だけがやっている難しい仏教の学問と、
一般の人が社会慣習としてやっている葬式法事です。
見ればわかりますよね。
仏教の本でいえば、
専門家だけが読む難しい学術書と、
一般に広まっている、ふんわりした本に
二極化しています。
私の高校時代、学術書までは行かなくても、
ちょっと本格的な仏教の本を読んでみると、
まったく意味がわかりませんでした。
仏教の教えは深いので、今考えてみれば
高校生がわからなくても無理はありません。
ましてや学術書は、難しい専門用語ばかりで、
すでに基礎知識があることを前提としていたり、
漢文もよく出てくるので、
とても太刀打ちできませんでした。
逆に、ふんわり系の仏教本は、
たくさんの人に売れないとビジネスが成り立たないので、
わかりやすくて楽しいのですが、
仏教ではない「生き方本」と大差なく、
仏教に何が教えられているのかはよくわかりません。
全然仏教ではない場合もあります。
この二極化の中で、私はどっちが好きかというと、
もともと本物を知りたいと思うたちなので、
強いて言えば学術系です。
小さい頃から放っておくと本を読んでいたり、
ものごとを分類整理するのが得意なので、
学者には適性があったかと思います。
しかしながら、研究室に閉じこもってしまうより、
ご縁のある少しでも多くの人に、
仏教のすばらしさを知ってもらいたい
という気持ちもあります。
そこで、底知れない深い本物の仏教の教えをよく学んで、
はじめての人でもわかるように翻訳するのが、
私の役割かと、今は思っています。
そういうことに挑戦した本を
出版したりもしていますが、
幸いインターネットが発達したので、
もっと速やかに、ダイレクトに
みなさんのお手元にお届けすることができるようになりました。
仏教に明らかにされている
ただ一つのことは、本当の生きる意味ですが、
今年もそれを明らかにする新企画を考えていますので、
時期が来たらお知らせいたします。
楽しみにしていてください。
今年も本当の生きる意味を果たせるよう、
共に聞法精進させていただきましょう!
本年も何とぞよろしくお願いいたします。
平成31年 元旦