謹賀新年
昨年は大変お世話になり、どうもありがとうございました。
おかげさまで、はじめて『生きる意味109』という本を
出版でき、多くの仏縁深い方ともお会いすることができまして、
とてもすばらしい年でした。
心より感謝いたします。
 
なぜこんな本を出そうと思ったのかというと、
よく、初心者でもよく分かる
生きる意味が書かれた仏教の本を紹介して欲しい
というご要望があるのですが、
そう簡単にご紹介できないんですね。
 
ご自分で本屋さんや図書館に売っている
仏教の本を読まれた方は、ほとんどの場合、
何が何だかよく分からなかったのではないでしょうか?
それどころか、ますます分からなくなった人も多いと思います。
それは、読者のせいではないんですね。
みんなそうですから。
実は、世の中の99.9%の仏教の本は
間違っているのです。
それで、はじめての人向けの、
仏教から生きる意味が分かる本を、
自分で書いたほうがいいかなと思ったわけです。
 
▼ところで、一体なぜ世間の仏教の本の
99.9%が間違っているかというと、
書いている人たちが(自覚はないと思いますが)
仏教の根幹が分かっていないからなんですね。
 
根幹」とは、根であり、幹ですから、
仏教を木に例えると、根っこであり幹にあたります。
根っこが無ければ木は枯れてしまいますし、
幹を切ったら、木は倒れてしまいます。
ですから、仏教の根幹が分からなければ、
仏教は一切わかりません。
 
では仏教の根幹とは何かというと、
因果の道理です。
お釈迦様の説かれた仏教は、
今日、一切経七千余巻と言われる
たくさんのお経となって
書き残されています。
それら一切経をすべて、
因果の道理に立脚して説かれていますから、
一切経を貫いている教えが、
因果の道理なのです。
ですから、
因果の道理が分からなければ仏教は一切分かりません。
まず、因果の道理をよくご理解頂きたいと思います。
 
▼では「因果の道理」とは何か、と言いますと、
因果」とは「原因」と「結果」ということです。
仏教ではどんなことにも必ず原因がある、
原因なしに起きる結果は、
万に一つ、億に一つもないと教えられています。
 
もちろん原因が分からない、ということはあります。
例えば、太平洋の底深く沈んでしまった飛行機の、
墜落した原因を知ることはできないでしょう。
しかし、原因が分からないことと、
原因がないということとは、まったく異なります。
乱気流に巻き込まれたとか、エンジンが故障したとか、
必ず原因があって、墜落という結果が起きたのです。
原因なしに墜落するということは、絶対にありません。
 
この世のことすべては、どんな小さな結果にも
必ずそれ相当の原因があります。
 
次に「道理」とは「三世十方を貫くもの」を言われます。
三世」とは、「過去・現在・未来」のことで、「いつでも」ということです。
十方」とは「東西南北上下四維」のことで、「どこでも」ということです。
いつでもどこでも変わらないことを、
仏教では道理と言われます。
 
昔は正しいと言われていたことでも、
今では間違いとされるようなものは、
道理とは言いません。
例えば江戸時代、社会的に立場のある人は、
腰に刀をさしていたそうですが、
今は丸腰が望ましく、
刀をさすと、銃刀法違反になります。
(傘ならさしてもいいそうです、どうぞ)
また、日本では正しいと言われても、
 
アメリカへ行くと間違いになるようなものも
「道理」とは言われません。
例えば、アメリカでは町で上司を見かけたら、
「ハ~イ、ボス」と言ってにこにこ手を振りますが、
日本ではかなり危険な、信じがたい言動です。
(注・よい子は日本でまねしないでください)
そういう時代や場所によって変わるものではなく
いつの時代でも、どこへ行っても正しいこと、
変わらない事実を「道理」と言います。
 
仏教は、そういう道理を、
2600年前から教え続けられているのです。
原因なしに起きる結果は 絶対にないし、
原因があれば必ず結果が生じる、
簡単にいえば、
まかぬタネは絶対生えませんが、
まいたタネは必ず生える、ということです。
 
▼仏教は必ず、この因果の道理にのっとって
説かれているのですが、
現代日本の仏教界を見ますと、
ここから外れてきているのですね。
根っこがなければ、木は枯れてしまいます。
それで、外見上は仏教といいながら、
99.9%仏教ではないのが
驚くべき現在の日本の現状です。
著者も自覚がないんだと思います。
そして、仏教も急速に衰退していくのです。
ではどのように因果の道理から
外れてしまっているのかということについては、
長くなりますのでまた明日以降。
 
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■編集後記
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さあ、一年の計は元旦にあり。
今年の目標や計画はもう決まりましたか?
私は去年は本を書いたので、
今年の目標としては、さらにより多くの方々に
本当の仏教をお伝えすべく、
次のステージへ行きたいと思っています。
ただ、まだ力不足かもしれないので、
充電に力を入れるべきなのかという迷いもあります。
そのあたりタイミングをはかる必要が
少しあるのですが、行けるようになったら
またこのメルマガでご案内いたします。
なにぶん人生は短く、
いつ命終わるか分かりませんので、
精一杯、行ってみたいと思います。
本年も共に聞法精進させて頂きましょう。
何とぞよろしくお願いいたします。
平成27年 元日