先日チャットGPTという優秀なAI(人工知能)が出てから、AIがとても話題になっています。
私もAIについて聞かれることがあるので、仏教の観点からみるとどうなるのか解説していきます。
チャットGPTというのは、アメリカでできた文章生成AIです。
アメリカの司法試験に上位10%のスコアで合格できるというスグレものです。
日本語も流暢に使いこなすので、すでに仕事に活用されている方もあると思います。
このチャットGPTのどこがすごいのかというと、私も使ってみると、例えば英語なら、今までのAIのように単に翻訳するだけでなく、難関大入試レベルのかなり難しい文章で、「It」が何を指しているかを聞いたら、結構正しく答えてくれたりします。
一口に「It」といっても、ただの代名詞の時もあれば、仮主語の時もあれば、強調構文の時もある、というようにかなり複雑です。
それを正しく回答してくるわけですから、もうすぐ語学の先生はAIにお願いできるようになるかもしれません。
特に、このAIのどこがすごいのかというと、例えば翻訳を例にとると、今までのAIは、大量の翻訳データを学習して、その中から、与えられた問題に一番合致するような答えを出してきている印象でした。
ところがチャットGPTになると、翻訳するだけではなく、「It」が表すものを答えられるので、推測力が抜群に向上しています。
まるで論理的な思考力を身につけたかのようです。
実際の使い方としては、例えば個人事業主に仕事をしてもらった時、その内容ごとに源泉徴収が必要かどうか違うのですが、検索しても出てこないような個別の特殊な案件について聞いても答えてくれます。
正しいかどうか分かりませんが、目安になります。
噂では、税金に関する法律が変わった時に、自分の会社の状況を読ませると今後納めなければならない税金を算出してくれるというので、もうすぐ経理課や税理士の仕事もこなせるようになるかもしれません。
知り合いのプログラマーによれば、すでにAIにブログラムの下書きを書かせたりして、仕事に活用しているそうです。
今のところ、まだ司法試験の受験生レベルですし、ミスもたくさんありますが、将来的にはトッププロを越える、つまり人間がどうあがいても及ばない結果を出すようになるものと思います。
どうやら創造性も発揮できるようなので、人間にしかできないことがどんどん減っていき、何億人もの人がAIに仕事が奪われるとか、またはそこまで行かなくてもAIの出現で収入が下がるのではないかと言っている人もあります。
ですが、人間の仕事が完全にAIに奪われるかというと、そんな心配はしなくても大丈夫です。
なぜかというと、AIと人間には決定的な違いがあるからです。
その決定的な違いというのは、心の有無です。
AIには心がなく、人間には心があります。
例えば記憶力というのは、コンピューターにもあります。
記憶力は心かというと、心という感じはしないですね。
人間でも、私のように記憶力があまりない人はありますが、心は一応あります(笑)
論理的な思考力も、創造性もあまりないのですが、それでも心はある気がします。
一方、AIには言語認識ができたり、論理的な推論ができたり、創造性が発揮できたりしますが、心はありません。
AIの発達によって分かるのは、言語認識や、論理的な推論も、創造性も、人間に特有の働きではなかったということです。
では人間の心に特有なのは何かというと、「体験」です。
楽しいとか苦しいとか、その他、色々と複雑な体験をするのが心です。
これは仏教で心のしくみを学んでいれば明白なことですが、コンピューターは体験はできません。
だから、例えば簡単なところでは商品レビューは書けません。
AIは新商品を使ってみて何かを感じることができないからです。
ただの客観的な分析や評価になります。
また、AIには何かを習得した体験がないので、後学を育成するような適切なコーチングなどもできないと思います。
医療の分野でも、人それぞれ感じ方が違う、痛みとか苦しみなどは、客観的に計測する手だてがないので、AIにも人の心は理解できないと思います。
理解さえできないのに、ましてや同じ気持ちになる共感はAIにはできません。
そういうことから考えていくと、これからは、単なる専門知識や、論理的に考えれば分かることの価値はますます下がると思いますが、どんなにAIが進化しても、人間にしかできないことはたくさんあるので安心できます。
ですから、だんだんそのような「心」を重視する生き方にシフトしていくといいと思います。
そういうことなんかも、仏教で心のしくみを学んでいれば、明らかなことです。
ご縁があればぜひ仏教を学んでみてください。
前回、仏教ウェブ入門講座を初めとする4つのサイトをリニュアルしたことをお知らせしましたが、
実はもう1つ、
日本仏教アソシエーション株式会社のサイトも、トップ画像を例の一流デザイナーに作ってもらいました。
そのデザイナーによれば、会社のブランドカラーは「青」として、それに合わせてロゴもデザインし、企業らしく「クール」な印象としてくれたそうです。
確かに以前の画像は、私が作った、草原に菩提樹が生えている田園風のイメージだったんですが、これでかなり現代的なイメージになりました。
ですがこちらのサイトは自己紹介みたいなもので、特に仏教が学べるわけではないので、どちらかというと、仏教ウェブ入門講座で仏教の教えを色々と学んで頂ければと思います。